アトピーの発症、重症化に関与している皮膚常在菌
犬は全身にアポクリン汗腺が分布しているため、人間以上に皮膚がベタつきやすく、体臭が生じやすい傾向にあります。
アポクリン汗腺から出る汗には、脂質やタンパク質が多く含まれているため、ブドウ球菌やマラセチア菌などの常在菌の栄養源になります。
その常在菌が作り出す分解産物(毒素)によって、体臭が強くなったり、皮膚炎を引き起こす原因になります。
また、アレルギーやアトピーを患っている場合には、常在菌が作り出す毒素によって、症状がひどくなったり、治りにくくなる事が知られています。
そのため、皮膚病の予防には、犬の皮膚を常に清潔に保つ事が大切になります。
シャンプーのやりすぎや、洗浄成分が強すぎる場合には、皮膚のバリア機能に必要な皮脂が全て失われてしまうため、皮膚が異常に乾燥したり、外部の刺激に対して過敏になる場合があります。
そのため、シャンプーはなるべく薄めて使用するようにして、皮膚の状態に応じて保湿や皮脂を補うなどのスキンケアを行う事も大切になります。